【0302】民間出身国税審判官の或る日の日記(その59)

1.平成27年〇月〇日

次席審判官が要望した事案説明会は、〇月31日現在で当初合議を了しているもの(事件検討会など個別に報告が予定されているものを除く)が対象となり、2部門は該当なしになった。
一方で、A審査官が分担者の1部門のA事件については、当初合議が〇月31日ということで、ギリギリ対象になったと嘆いていた。
9時30分から局内職場研修を受けるが、「緊急対応」「税理士法」を受けた前半(10時30分終了)でみんなと一緒に辞去してきた。
税理士法研修では、「税理士事務所所属のノンタイトルの職員が単独で主張や交渉するのはダメ」という話があったものの、1部門の弁護士出身審判官と「実際みんなやっているのでは?」と話していた。
その後、自分が担当するB事件につき、もし・・・さんが事件主任でいつ産休に入るか知らなかったので、1部1部門に聞きに行ったら、分担者はD審査官のようで、その方に聞けそうでほっとする。
C審査官、D審査官から、「今回の審査請求人本人は・・・らしい。」ということを聞くが、代理人(連名になっている方)自体はそうではないようである。
C審査官が、「分担者は?A審査官か?」と聞いてきたが、B審査官であることを聞いて「ん~どうかな~。対処できるかな~。」と言っていた。
一旦帰ってまたC審査官が「〇月〇日ということは期限徒過(で却下)ではないのか?」と言いに来てくれたが、発送が遅れて送達が〇月〇日になっており、投函はぎりぎり異議決定から1か月で有効となっていた・・・「本来は担当審判官である自分が把握しておかないと」と反省。

2.本部審判官との打ち合わせの準備

審理部のE審査官に「(自分が担当するC事件の前任の担当審判官であった審理部主任審判官の)Fさんの反応」と「明日の本部審判官との打ち合わせの印刷物の規格」について照会しようとすると、「自分も確認したいことがあった」ということで、合議体と分担者とE審査官で13時15分から打ち合わせすることになった。
A審査官から、9月分給与の部門費の封筒を貰うも、小銭がなく明日払うことにしよう。
1部門の弁護士出身審判官(40代前半の女性)と庶務担当副審判官(55歳くらいの男性)が、午後から専門家の話を聞きに行くらしいが、庶務担当副審判官がクールビズ期間中にネクタイをしていて、1部門の弁護士出身審判官が「〇〇さんが何だか立派に見える!」と言っていたがどういうことだ(馬鹿にしているみたい)?
C事件の口頭意見陳述の審査請求人側のメンバーは、代理人に加え、もしかすると代表者も来るかも?ということらしい。
夕方にA審査官が代理人に電話したところ、どうやら都合がつかないようだとか。
13時15分からの打ち合わせについては、・・・という流れになった。
すなわち、本件は、・・・ということになる。
明日の本部審判官による大阪支部巡回の打ち合わせには裁判官出身審判官も入るらしいが、・・・さん封じという点においては良いのかもしれない。
当日資料内容を一部変更した。
「部長にも差し入れておいた方が」と主任審判官と弁護士出身審判官が言うので、A審査官について行ってもらい説明する。
確かに、やはり部長は・・・を気にしているようであるが、・・・というのが今日の結論である。

3.平成27年〇月〇日

朝一番から本部審判官の支部巡回の準備をする。
主任審判官が長い3役打ち合わせから帰ってきて、「C事件の事件検討会は10月下旬に所長の予定が詰まっているので、10月の中旬くらいに入れた方が良いのでは?」と言われるが、口頭意見陳述がいつ入るかによって変わるのだが。
結局〇日からの週には入れられるようだが、部長審判官会議が週の後半に入るので、部長が入るかどうかによって日程の選択肢が変わってくる。
今日の支部巡回の打ち合わせが順調に進めぱ、審理部長出席不要→2部長出席不要→部長審判官会議の日も候補日にできるということになる。
水曜日なので部長とお昼を食べに15階に行ったが、「販売される車の色の傾向で景気動向が窺える(景気が悪いと無難な白が好まれ、良くなると個性的な色が好まれる)。」なんだとか。
昼休みに副審判官とA審査官が専科研修の時に簿記検定を受験した経験について話していたが、「簿記委員」なんてあるんだ!・・・変な名前だが、簿記検定を受ける研修生を指導する人らしい。

4.本部審判官との打ち合わせ

審理部のE審査官が「本部審判官が早く着かれたので開始が早まるかも」と言いに来る。
結局13時45分頃から審議室でスタートする。
メンバーは、本部の副審判官、審査官、大阪支部審理部の裁判官出身審判官・F主任審判官(C事件の前任の担当審判官)・E審査官、そして合議体(自分、主任審判官、弁護士出身審判官)と分担者(A審査官)である。
自分が20分くらい説明するが、本部の副審判官はほぼ初見のような感じで「う~ん。そうだったかな~。」という印象。
ただ、審査官は、「平成27年に入って・・・支部で・・・という事案があったはずなので、それが参考になる。」との話があった。
Fさんは何か言いたそうだったが堪えているようだった・・・と見えた。
裁判官出身審判官からは、「・・・」という質問があったが、・・・を言って納得してもらった。
といっても自分の説明後の質疑応答はほとんどA審査官が応答してくれたのだが。
終わってからも「弁護士出身審判官に誤解して伝わったのでは?」と主任審判官が心配していたが、A審査官にその心配を解いてもらった。
それにしても、議決説明会よりも緊張したが、本部の副審判官って支部の審判官よりも偉いんだな~という感じがした。
部長に報告しようとしても、総括審判官と喋っていたり次席審判官に呼ばれていたりしてなかなか報告できない。
部長には結局合議体と分担者の4人で方向性の報告に行くが、・・・ということになった。
「審理部と意見相違はなく、審理部長は『2部長が出席されるのならバランスを考えて出ます。』と言っておられるがいかがされますか。」と言ったが、すかさず「出ます」と言われてびっくり・・・言い方を間違えたかな~。
とりあえず日程調整をしてもらうが。今日から4週間後と言いながら、連休もあるし、A審査官の休みもあるし、実際にはそんなに構えているほど時間はない。
議決書案が〇日までにできるかどうかについて不安を覚えつつ定時となるが、なぜか、館内放送で「仕事に区切りをつけ速やかに退庁しましょう。」という支所当時であったようなアナウンスがある。

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