【0310】民間出身国税審判官の或る日の日記(その67)

1.平成27年〇月〇日

1本早い特急かつコンビニに寄らず出勤したら8時半前で、A審査官も弁護士出身審判官も休みなので2部門は自分が早かった。
エレベータでは管理課長と同じになり、自席に着いて程なく部長が出勤したので、みんな大体このくらいの時間なんだな。
この土日がPCが入れ替えになるので、今日のうちにデータを個人フォルダに移管しておかなければいけない。
庁舎敷地内でビラを配っていたが、若手社員が統率の下に配布しているいつもと明らかに違っておじちゃんやおばちゃんが配っているので貰うのをためらったが、やはり全国税だった。
副審判官によると、高齢化して再任用が多くなっているらしい。
副審判官からもらったビラを見せてもらうと、中身は国税労組よりもさらに対決姿勢といったところか。
ただし、配偶者同行休暇でタイにいる組合員の寄稿である「バンコクでプー太郎生活」というのを読むと、民間出身の目から見ると「何だかな」とも思う。
これを読んだ収穫は「同じ職位の場合、職員録が俸給順になっている」ということだった。
同期任官である1部門の弁護士出身審判官よりも自分が上にあるのは、単に年齢順なのだろうし。自分よりも若干若い弁護士出身審判官よりも下なのは任官順だろう。
読み終わって、ねじって捨ててしまった・・・副審判官ごめんなさい。

2.審判所長との意見交換会の議題

A事件につき、答弁書認否はやはり全体を対象としていないとその後の質問ができないなと思って書きなおすが、「この部分以外は認める」というような長いものになりそうだ。
裁判官出身審判官が、来週の審判所長と民間出身の国税審判官による意見交換会の所長からのフリの質問案を考えているようで、「『会計士・税理士の経験が審判所で活きるとはどんなことか。』という質問を予定しているがどうか?」と言われた。
審判所で活かせることなぁ・・・税理士はまだ良いが会計士としてどうかと言われても困る。
それ以外は、「(自分と同じく支所から本所に異動になった)弁護士出身審判官と同様に「支所から本所に来てどうか。」という質問もあるらしい。
名刺に「第二部」と入れるかどうかで、主任審判官がC審査官と喋っている。
本部の総括審判官が来阪して、制度改正関係の会議をするらしい。
明日のPC更新に先立ち、管理課からマニュアルがメール添付で来るが、まあトーマツの毎年のPC更新よりも簡単だ。
廃棄するということでキーボードカバーを取り外すといたって打ちやすい。
A審査官が継続して手掛けているB事件の現在の議決書案を見るが、「未着手」「ペンディング」と書いてあるところが多く急に不安になる・・・来週初めにA審査官に進捗確認した方が良いと思うが、相当変わっている(変わることが予定される)ようであり、下手に手出しできない状況になっている。
昨日は各部の主任審判官による会議後に飲み会があった(それが実質的な目的だった)ようだが、審理部の主任審判官(B事件の前任の担当審判官)は来なかったらしい。
第1部の総括審判官が第2部総括審判官と喋っているが、事件検討会等のスケジュールの話をしていて、その後は余談になっているようだ。

3.代理人との遣り取り

C事件の反論書についてB審査官が代理人に電話したが、他の兼ね合いもあるようで、とりあえず●月●日の成り行きをこちらに電話ください、ということになったようだ。
見慣れない人が続々訪ねて来ているが、総括審判官もしくは主任審判官の知り合いらしい。
聞くと、この間の飲み会で、A審査官が「怖い顔なので調査の時に得をする。」と言っていた●●署の●●署長のようだ。
お昼は、訂正印を作りに行くことから、B審査官に一緒に行けないと断る。
通常の三文判が108円で帰るのに、訂正印が842円というのもどうかと思う。
主任審判官が●月●日に税理士会●●支部で国税不服申立制度の改正関連の講演をするそうだが、場所的に岸和田在住の主任審判官になったのだろう。
それで、当日の支部研修に全部出られないと言っていたのか。
副審判官の子どもが登校していない旨の連絡が奥さんにあったそうであるが、単なる寝坊ということだったようだ。
奥さんはおそらく・・・署の総務課長なのだろう。
B審査官に現時点のA事件の収集資料をコピーして持って置いてもらう。
B審査官がA事件の代理人に電話したところ。「(代理人である自分の住所が)●南郡(正しくは●北郡)ではなかったでしたっけ?」と不審な受け答えをしたようだが、補正には応ずるようだ。
また、「書類の送達は本人宛に」と言われて目論見は外れた。
A事件の課税要件チェックリストも作成し始める。
進行予定表について、主任審判官・総括審判官の指摘(特に議決書案)がないかビクビクしていたがなくてよかった。
年金払い退職給付のリーフレットが来て、また給与が下がるみたいな話になったが、自分の年収を聞かれたので正直に答えた。
どうせ審判所HPで来年度の募集が掲載されており、既に年収水準がバレているし。
審理部の審査官がC事件関係の事件件数の照会にやってきたが、(裁判所書記官出身である)B審査官に対して「こっちは数字に強いんで。」と言いながら説明していた・・・国税職員なので当然といえば当然かも。
17時を過ぎて管理係の審査官がふれ回ってきたので、データを退避することにする。

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