【0311】民間出身国税審判官の或る日の日記(その68)

1.平成27年〇月〇日

出勤してさっそく新しいPCの設定作業をする。
外字登録でマニュアルのとおりにいかないとみんな言い出し、情報システム関連の部署を経験している総括審判官とA審査官が自分では理解不能な会話をしていたが、解決できなかった(本部マターになる)ようだ。
その後、管理係の審査官がA審査官に泣きついてきた。
総務第一係の主任に「総括審判官の承認を受けること」の確認ができたので、総括審判官に人間ドックの精密検査整理票を提出し、印鑑を押されて返されたので主任の席に持っていく。
9時から1部門のA事件の請求人面談があって、1部門の弁護士出身審判官と副審判官とA審査官がバタバタしていたが、10時前には終わったようである。
更新して、久しぶりに「VDT(Visual Display Terminals)作業は連続でしないようにしましょう。」という注意画面が出て久しぶりに見たが、今後表示されないように設定する。
意を決してA審査官に担当のB事件の議決書案の進捗状況を聞いたが、「特に煮詰まっていたり困っていたりするところはない。」とあっさり言われた・・・週例の幹部会である月曜会で部長から進捗につき指摘されたらどうしよう・・・。
もっとも聞きたいのは「いつ頃目処がつくのか。」ということなのだが、おんぶにだっこになっている手前なかなか切り出せずに苦悶する。
昼休みは注文していた訂正印を受け取りに行く。

2.週例の幹部会

月曜会の部長訓示は、「今日と明日で部長面談をする。来週に審判所本部で開催される部長審判官会議における国税不服申立制度の改正対応の大阪支部の意見をどうするか注目している。」の2点である。連絡事項は、「情報管理の点検票の入力」「局会計係の監査があるため11月前半の旅程表については早めに入力すること」「本部支援事件に係る手続き様式の改訂」についてであったが、様式で「1年内処理まであと何日」という表示が出るそうだ。
事件進捗報告については恙無く終了してよかったが、「事前にもらう口頭意見陳述の要旨が今日届かなければ催促する」と口走ってしまう。
1部門のC事件の請求人は「・・・」と言ってきたりと相変わらずの対応のようで、主担者の副審判官は困っているようだ。
結局30分くらいで月曜会は終わったが、「30分で終わろうと思えば終われるやん!」と思った。

3.部長面談

情報管理の点検票のEXCEL様式が総括審判官から届き、「適」「否」が選択できるようになっているが、すべて「適」で返す。
実際には、情報漏洩などの場面に遭遇していないので、その場合は「適」でも「否」でもないのだろうが。
総務係の主任から、合同庁舎管理室から「〇月〇日から管内冷房の運転取りやめの案内があった」旨のメールがあった。
これからは暑さがぶり返しても全く冷房がかからないわけではないが、ハードルが高くなりそうだ。
第2部で半袖を着ているのは自分だけになったことを庶務担当副審判官からからかわれる。
管理係の審査官から、「外字登録で不具合が出ていて原因究明中」とのメールが届くが、本部が問題を認識してくれたのだろう。
部長面談は16時過ぎに始まって35分くらいしゃべっていた。
上期の評価結果と下期の業務目標がテーマなのだが、「弁護士と違って国税プロパー職員との差別化ができていないことにもがいていること」、A審査官について「使いこなせる人が2部門に居ないこと」「弁護士出身審判官とトラブルになったことがあること」「仕事に間違いはないが、たまにキレることが玉に傷になっていること」などを正直に話した。
B事件についても、「A審査官の作業が終了するまで、今のところ、自分が下手に触れない状態になっている。」ことも言った。
部長からは「会計士・税理士の知見は国税職員よりも数段高いのだから、自信をもって発言してくれればよいし、それを期待している。」「人間関係を含めた仕事のしやすさしづらさについては遠慮なく言ってくれればよい。」という話があった。
結局、部長は、指定官職8名の面談をほぼぶっ通しでしたようで17時ころに終了した。
今日も超過勤務縮減週間で総括審判官から17時35分までに出るように指導がある。
その週は、当番も早く帰ることになるので、普段は審査官がしてくれる湯呑みも自分で洗う。

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