1.平成27年〇月〇日
案外動かない職場であり、通勤で歩く時間も短く慢性的な便秘傾向なのだが、なぜか最近便秘が解消されている。
A事件の口頭意見陳述の要旨について、代理人に連絡してもらうようにA審査官にお願いする。
連絡してもらったところ留守で折り返し連絡をもらうことになった。
部長・総括・主任の3役打ち合わせ後に、今日が「先勝」であることを確認した上で、主任審判官がB審査官に出産祝いを手渡した。
B事件の反論書期限につき、代理人の一人から電話があり1週間の期限延長の申し出があり、6日後に進捗につき再度電話してもらうことになった。
その報告を受けた弁護士出身審判官が「もう良いんとちゃいます?」と少し投げやりに答える。
総務第一係の主任が、今晩の懇親会の会費を集めに来る。
部長が午前中から部長審判官会議の大阪支部意見についての打ち合わせ(所長・次席審判官に対するレクチャー)に係っており、それが昼食後にも続いている。
終了次第、昨日の人事面談を受けてだろうが、3役で人事関係の打ち合わせがあるようだ。
B審査官が、大阪マラソン、神戸マラソン、京都マラソンの3つのマラソンにエントリーできたと言っていた。
今まで書いていなかったが、合同庁舎の正午のアナウンスは「おお牧場は緑」、終業のアナウンスは「遠き山に日は落ちて」である。
2.審判所長との意見交換会のテーマ
お昼から主任審判官がA審査官とB審査官に個別に面談をしている。
A審査官の面談の最中にA事件の代理人弁護士から電話がありB審査官が対応してくれたが、「陳述要旨は『早ければ』明日持参する。」「会社担当者も同席し、代理人届については入手しているので当日持参する。」という託けを受けた。
裁判官出身審判官が弁護士出身審判官を訪ねてきて、「今日の審判所長との意見交換会について、『国税不服申立制度の改正』のテーマは面白くないので、弁護士出身審判官に『やりにくい国税職員』について話題を振って良いですか?」と半分冗談で言ってきた。
今回は、書記係もいない(総務係長・管理係長)ので、完全機密トークのようだ。
総括審判官が、「CD-ROMが行方不明なので探してください。」との依頼があり、みんなで探していると、副審判官席横の袖机から出てきた。
自分とA審査官の間の袖机には自分が使用する法規集が置いてあるが、あまり自分の物という感じがない。
B事件の当初合議資料を合議体に配付したところ、弁護士出身審判官が何か言いたそうだったが「今日中には配付しないといけないんでしょ?(だから細かいことは言わないでおくよ。)」みたいな言い方をされた。
3.意見交換会の話についていけない自分
所長との意見交換会の時間が近づくが、裁判官出身審判官からの宿題、特に公認会計士の経験が現職にどう活かせているか、という質問についての答えがなかなかみつからない。
意見交換会の前半50分はやはり審理関係の話が中心で、「基礎事実と認定事実の違い」「事実の中に評価含みのことを書かない」「原処分庁による答弁書作成の必要期間」などの話があったが、訴訟との違いの話になるとついていけない自分が居る。
やはり、税理士・会計士が前事務年度は9人中4人だったのが、今事務年度は7人中自分ひとりになっているからか、ただでさえ会計資格出身者の存在感がさらに薄くなってきた気がした。
裁判官出身審判官は、事前の弁護士出身審判官への予告のとおり、「今回は国税プロパー職員の同席がないので、『やりにくい国税プロパー職員について』何かお考えはありますか?」と本当に聞いていた。
最後に、裁判官出身審判官が、数字関係資格が自分だけというところで話題を振ってくれたが、みんなからは「会計士がいないとかえって不安」「守備範囲が広いので、経済取引などいろいろなことを聞きたい対応係でお願いしたい」というような話があった。
自分が担当していたC事案を引き継いだ神戸支所の弁護士出身審判官に聞くと、審理部から「やはり本人面談をしないと」と言われたようであり、職権探知主義と弁論主義の狭間で葛藤していることも聞いた。
意見交換会が終了して、D事件について明日発送・明後日到着ということになりそうだという連絡を受けたとB審査官から聞いた。
金曜日は部長が休みなので、木曜日中に担当審判官指定決裁を部長までは終わらせないといけないということをB審査官にお願いした。
4.懇親会の話題
17時30分過ぎに出発して渡辺橋駅近くの会場に迎かう。
この会場を選定したのは、審判所長が以前京都支所のメンバーで行ったお店のチェーン店だったからだそうだ。
自分の向かいは次席審判官、右は管理課長補佐、左は弁護士出身審判官だが、もっぱら、次席審判官、2部2部門弁護士出身審判官、総務係長、課長補佐の5人でしゃべっていた。
制度改正(口頭意見陳述)のマニュアルPTについて、次席審判官が「そんなものより請求人対応のマニュアルを作れ!」と言っているようであり、弁護士出身審判官が2部の年度初めの打ち合わせで「もっぱら請求人対応をやってきた。」と言ったことを引き合いに、「弁護士出身審判官に作ってもらおう!」という追い込み漁のようなことを次席審判官、課長補佐、総務係長でやっていて、弁護士出身審判官が必死に抗っているという構図だった。
裁判官出身審判官と直接しゃべる機会はほとんどなかったが、裁判官出身審判官と向かいの神戸支所の弁護士出身審判官が、「国税プロパー職員で・・・な人に対してどのように接しているか。」みたいな話をこそこそしていた。
裁判官出身審判官は、仕事関係の飲み会が連日続いているようで、「今月の給料日までにあと・・・円しか財布にない」などと言っている。
なぜか、課長補佐が、新件の自分の担当するC事件の原処分調査にかかわっていたようだ。
裁判官出身審判官の中締め挨拶で終了となり、弁護士出身審判官と自分は淀屋橋まで歩いたが、同じ電車に乗っていると弁護士出身審判官の愚痴を聞かないといけないような気がして、「寄って行きますので。」と言ってスーパーの前で別れる。