【0261】国税不服審判所の広報(その2)

1.テレビ、ラジオを通じての広報

国税庁では、テレビやラジオを通じて国税に関する広報を行っており、これらの番組の中で随時(といっても、その頻度は課税分野・徴収分野と比較してもかなり少ないと思いますが)国税の不服申立制度や国税不服審判所についても取り上げられています。
なお、発足当初の昭和45年には、フジテレビの「奥様の取材メモ」に八田初代本部所長が出演して以降、番組は異なるものの歴代の本部所長や東京国税不服審判所長等が出演し、国税の不服申立制度の概要や審査請求の手続 について説明したほか、国税不服審判所の特色などを紹介したそうです。
しかし、現在は、例えば、本部所長や各地域国税不服審判所長、ましてや民間出身の(特定任期付職員の)国税審判官などがテレビやラジオを通じて国税不服申立制度の広報を行うというのは聞いたことがありません。

2.新聞、雑誌等を通じての広報

新聞、雑誌等を通じての広報については、毎年、国税不服審判所主催の記者説明を実施するほか、各支部においても適宜の方法で実施しているようです。
記者発表では、国税庁が再調査の請求及び訴訟の状況を説明する日と同日に審査請求事件の発生及び処理の状況を説明しており、また、後述の公表裁決事例の国税不服審判所ホームページへの掲載について、いくつかの裁決事例の紹介を交えて説明を行い、権利救済機関としての国税不服審判所の存在、組織の役割等の広報に努めています。

3.インターネットを通じた広報

インターネットの一般社会への普及を契機に、様々な情報をリアルタイムに提供する手段として不服申立制度や審査請求の手続などの情報を、より広範に、効果的に広報することを目的として、平成11年10月1日に「国税不服審判所ホームページ」が開設されました。
また、平成14年4月には、公表裁決事例の全文や、裁決書の開示請求を行おうとする者の利便性に資するために裁決要旨の検索機能を追加し、平成21年4月には、操作性・検索性の向上のためにサイト内の検索機能を追加し、文字の拡大・読み上げができる「アクセシビリティサポートソフト」を導入しました。
更に、平成21年12月には、不服申立制度とその手続に対する理解が深まるよう、国税庁と合同で製作した動画「納税者の権利救済~税務署の処分に不服があるときは~」を国税庁インターネット番組(Web- TAX-TV)で配信しました。
また、特定任期付職員に関する情報提供を行うため、平成23年11月には、国税審判官の職務内容や国税不服審判所の職場環境などについて現職の特定任期付職員からのメッセージを掲載することとし、平成26年11月には、特定任期付職員の採用募集に関する情報と上記のメッセージを掲載した、「採用情報」という項目を設けました。
ちなみに、平成30年3月には、国税不服審判所を身近に感じてもらえるよう、現職の特定任期付職員の国税審判官によるコラムを定期的に掲載することとし、現在に至っています。

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