【0111】「により」と「に基づき」の大きな違い 1.「に基づき」は「により」よりも弱い 国税通則法98条3項は、国税不服審判所長による裁決は、担当審判官及び参加審判官からなる合議体の議決に基づいて行うことを要求しています。 「審判所長は、担当審判官(合議体)の方針のと…続きを読む
【0103】国税不服審判所の具体的設置構想 1.税制簡素化についての第一次及び第二次答申 内閣総理大臣の諮問機関である税制調査会は、昭和41年度には、税制簡素化問題の検討のため、特別部会及び専門委員会を設けて審議を重ね、昭和41年12月に「税制簡素化についての第一…続きを読む
【0101】裁決書決裁の「バスに乗り遅れる」 1.大阪国税不服審判所長の異動時期 歴代の大阪国税不服審判所長は、国税不服審判所本部所長と同様に、裁判官(判事)が2年ごとに検事に転官の上で着任します。 異動速報で「(兼)国税不服審判所長」という表現をご覧になったことが…続きを読む
【0099】国税不服審判所の設立気運が高まった背景に何があったか 1.協議団に対する批判 国税不服審判所の前身である「協議団」制度は、シャウプ勧告の影響を受け、税務署に対しては第三者的性格を有し、民間からも多数の協議官を採用したこともあって、当時としては画期的な制度として評価され、納税…続きを読む
【0095】国税不服審判所にも従業員互助会組織がある 1.大阪国税不服審判所の互助会 民間企業であっても、ある程度の規模になれば互助会組織のあるところが多いと思いますが、国税組織にも存在しました。 私の最初の任地であった大阪国税不服審判所神戸支所の平成26事務年度については…続きを読む
【0089】国税不服審判所が求める国税審判官の経験値 1.国税審判官の資格を規定する条文 国税通則法施行令第31条には国税審判官の資格が規定されています。 第三十一条 国税審判官の任命資格を有する者は、次の各号のいずれかに該当する者とする。 一 弁護士、税理士、公認会計士、…続きを読む
【0084】裁決書はどこまでマスキングするのか 1.裁決結果の公表基準 裁決結果の公表については、昭和43年7月の税制調査会「税制簡素化についての第三次答申」を受け、昭和45年の国税不服審判所創設以来、この答申に沿って、国税不服審判所の使命の観点から、先例となるような…続きを読む
【0081】T塾35年史 1.国税不服審判所で定年を迎える税務職員 国税不服審判所は、国税局(税務署)から独立した国税庁の「特別な機関」ですが、「国税不服審判所に採用され、一貫して国税不服審判所に勤務し、国税不服審判所を退職する」という税務職員は…続きを読む
【0076】担当審判官は面談時にこんな配慮をしている 1.元審判所長講話 第18代(平成21年~23年)の大阪国税不服審判所長でいらした本多俊雄さんが、去る令和2年3月17日に大阪高裁部総括判事を最後に依願退官されました。 大阪国税不服審判所長退任後は、大阪地裁部総括判事、…続きを読む
【0075】負けさせる側にどこまで説示するか 1.各地域審判所による裁決書の個性 裁決書は、その全てが「国税不服審判所長(本部所長)」名で出され、それは、行政判断の全国統一性の要請に基づくものですが、実際には、各地域審判所の首席審判官の出身・経験に基づく個性が顕れま…続きを読む