【0131】審判所の典型的な法令解釈(重加算税・過少申告加算税・延滞税) 1.附帯税の取消しに関する審査請求 審査請求書を拝読して、「所得税や法人税といった本税の増差は致しかたないとしても、附帯税の賦課は承服しがたい」という主張をよく見かけます。 「当初申告の時点では判明しようがなかった」「隠…続きを読む
【0130】民間出身国税審判官の或る日の日記(その21) 1.平成27年3月11日 副審判官は休暇で明日は午後から東大寺二月堂の籠松明見物なので、金曜日の口頭意見陳述の事前ミーティングを昨日したのだろう。 今日が休暇の副審判官だけが買っている、午前10時40分頃にやって来るヤク…続きを読む
【0129】民間出身国税審判官の退官後の再就職 1.天下りの目 例えば、事務次官等の中央官庁の主要官僚が、退官してある民間企業に就職したとすれば、一般的な国民は「天下りではないか?」と疑うでしょう。 その企業が、その官僚の所属していた官庁の監督先であれば尚更のことです…続きを読む
【0128】民間出身国税審判官の或る日の日記(その20) 1.平成27年3月〇日 今日は庶務担当審査官が休暇であるが、我々よりひと足早く籠松明見物の下見に行っているようだ。 今日の出勤状況を確認した大阪本所管理課総務係の主任が、「来週月曜日に予定されている(支所総員10名のうち…続きを読む
【0127】国税不服申立制度の抜本的な改正を総覧的に解説すると 1.行政不服審査制度の改正の概要 行政不服審査制度は昭和37年の制度創設以来、半世紀ぶりの抜本的な見直しが行われ、以下に概説する新たな行政不服審査制度が平成28年4月から施行されています。 改正前の制度では、異議申立ては…続きを読む
【0126】民間出身国税審判官の或る日の日記(その19) 1.平成27年〇月〇日 副審判官と庶務担当審査官が支所長室にこもっていたので。支所旅行の打ち合わせかなと思っていたら、来週の籠松明見物の旅程表と地図の打ち合わせだった。 近鉄奈良駅から徒歩になるが、なぜか地図に「奈良税務…続きを読む
【0125】審判所の典型的な法令解釈(調査手続・理由不備・質問検査権) 1.税務調査に起因する主張 担当審判官は、審査請求書を拝読し審査請求人に対して求釈明をすることによって主張の整理を行っていき、課税処分が取り消されるか否かの分かれ目である「争点」を設定することになりますが、争点が複数ある…続きを読む
【0124】民間出身国税審判官の或る日の日記(その18) 1.平成27年〇月〇日 昨日の支所メンバーの懇親会の謝辞を行い、幹事の審査官から昨日のお釣りを貰う。 帰宅すると、近畿税理士会から「本年度税理士会費の免除申請をしているが、来年度も申請する場合は添付の申請書で申請するよう…続きを読む
【0123】税務職員の職務上・職務外の犯罪例 1.職務上の犯罪の類型 多少データは古くなりますが、平成30年度の国家公務員全体の懲戒処分は300人発生し、うち国税庁関係は47人が発生していますが、平成26年度からの5年間を遡っても概ねその水準にあります。 犯罪の類型…続きを読む
【0122】民間出身国税審判官の或る日の日記(その17) 1.平成27年〇月〇日 始業前は、総括審判官が大規模税務署の総務課長だった当時の話になり、同姓同名の納税者の口座から2年にわたり振替納税していたことが判明したり、誤って発行した納税証明書を回収するために大阪から高松までタ…続きを読む